くろいものからにげたい

 
 
どんなに誰かがお洒落だとしても、どんなに小さくて目立たなかったとしても、刺青を絶対にいれたくない
 
耳の裏に小さいのをいれたい、生きていく証になる、などと友人達は言っていたけれど、私は身体に黒いものをいれない人生をおくりたい
 
どうしてか考えて、黒いものがどんなに小さくてもそこからどんどん侵食してくるような、守りたかったものが侵されていくような感覚
 
 
刺青はただの一例で、ついた嘘だとか、罪悪感の伴う行動とか、嫌な感情とか、そういうものが全部くろいもの
 
 
逃げ